2023年GW②　熊本編(八代市→人吉→五家荘→南阿蘇→南小国へ)

[熊本編]

大型連休後半の記録になるが、後半は熊本県内の各地を訪ねた。大きな目的は２つ。以前から行きたくても行けていなかったが、被災していたJR肥薩線の復旧状況を知るために肥薩線の各駅を訪ねること。それと、以前訪問した宮崎県の椎葉村に続き、同じ隠田集落として知られている熊本県側の五家荘に訪れることである。

この五家荘は隠田集落という日本の村落の一つの型として、知る人ぞ知る有名な地域である。隠田集落は隠田百姓村と高校の地理でも習ったが、平安末期の源平合戦や、戦国時代後期の戦敗者が、人里離れた山奥などに逃避して生活を営んでいた集落である。今はその地域の民俗的な価値が観光資源となっている。自分のような最果てや行きにくい地域を訪ねたい人には大変魅力的な地域である。全国で知られるところでは、五家荘（熊本県）、米良荘・椎葉（宮崎県）、祖谷（徳島県）、十津川郷（奈良県）、白川郷（岐阜県）、五箇山（富山県）、檜枝岐（福島県），三面（新潟県）などがある。三面には行ったことが無い。

行程は次の通りである。

鹿児島中央8:29ー9:18川内9:22(肥薩おれんじ鉄道)11:53八代12:04ー12:08新八代

[そこからはレンタカーで移動(人吉市の宿、南阿蘇村の宿、南小国町の宿の3泊)]

熊本14:20(つばめ320)15:09博多15:27(のぞみ176)17:55新大阪

初日は、球磨川沿いの肥薩線の状況を確認しながら人吉まで走る。「令和2年7月豪雨」により、肥薩線の路盤流出、乗降場流出、橋りょう流出、土砂流入、築堤崩壊などの大きな被害にあっている。今も八代～吉松間は不通のままである。

2日目は、人吉から国道445号線を北上。相良村、五木村を走り、五家荘(八代市は広域で山間部まで広がっている)へ向かう。そのあとは美里町へ抜け、通潤橋に立寄ってから南阿蘇村の温泉宿まで走る。この通潤橋も以前から訪れたかったがようやく実現した。

3日目は、南阿蘇で少し過ごしてから、大きく阿蘇山を東側から北側へ回り込み、南小国方面へひたすら走り温泉宿へ。この南阿蘇も数えきれていないほど訪問しているが、今回改めて感じたことがある。もしいつか移住することがあれば候補地の一つになるのではないかなと。

4日目の最終日は大雨。クルマから降りることも大変で、宿から熊本駅まで、途中一か所コンビニに立ち寄っただけで一気に熊本駅へ向かう。給油してレンタカーを返却し、新幹線で大阪へ戻る。

詳細は写真にコメントを付けて残しておく。

(鹿児島中央駅からJRで川内駅へ)

鹿児島中央駅から新八代まで鉄道で移動。川内駅からの肥薩おれんじ鉄道は久しぶりに乗車した。天気も良く気持ちの良い列車旅だった。元々鹿児島本線という大動脈だったので軌道そのものはしっかりしている

八代から人吉駅までの肥薩線の状況。復旧する様子がみえない

人吉海軍航空基地跡地に作られた「ひみつ基地ミュージアム」。現地で存在を知ったので行ってみた。これまで人吉にこのような場所があることに気づかなかった。おかしいなと思っていたら、最近になって作られたことがわかった。信じ難いが、地域に観光資源がありながらその存在価値に気づいていなかった典型例といえる。とても良かった

美里町へ抜けた。目的の五木村、五家荘訪問の目的は達成した

今回、この案内版で初めて知ったが、美里町は石橋が多いらしい。いつか訪ねてみたい

通潤橋にもやっと来れた。是非、放水の時に見てみたい

平成28年4月16日未明に発生した熊本地震の状況をうかがい知ることができる。この辺りは震度6強の揺れで、阿蘇大橋も崩落した状況のままで残されている

近くの数鹿流ヶ滝展望所より(白糸の滝と数鹿流ヶ滝)

立野駅が新しく生まれ変わっていた。完成は近いようで南阿蘇鉄道側には7月15日の全線開通に向け試運転列車を走らせていた。この鉄道も地震の影響で不通区間が長らく続いていた。この駅はスイッチバックの駅のため、JR側は特急が入ってきて、また逆方向に去っていった

駅前にあるお店で饅頭を買った

立野橋梁

長陽駅には土日だけオープンするカフェが併設されている。ホームに作られたベンチで少しのんびりした。入ってきた列車はトロッコ列車で試運転中

鳥の小塚公園。素晴らしい展望所で、阿蘇の山々を一望できる。季節や天気が良かったこともあるが、心地良い風も吹いてとても気持ちが良かった。この先端にあるベンチに座っていると大きな空間の広がりを感じることができる。全く場所も光景も違うが石垣島の平久保崎にある岩山から岬を見下ろしている感覚とよく似ている。全国的にみても自分の好きな場所のひとつになった