旅の途上で

私の旅の記録です

最後の根室本線(富良野~新得間)乗車と、この時期の富良野と美瑛

来年の3月、また北海道の鉄道が廃止になる。

2016年8月末の台風の影響により、深刻な被害を受けてから列車が走ることが無くなった東鹿越~新得間(41.5km)を含む、根室本線富良野新得(81.7km)の区間である。根室本線は滝川~根室間443.8kmの長大路線であるが、その路線は分断されることになる。

この富良野新得間の列車に乗車したのは、10年ほど前?が最後になる。根室本線の滝川~釧路間308.4kmを約8時間かけて走っていた当時の日本最長距離を走る普通列車に乗った時である。それが最後になった。

根室本線は大きく分断される。滝川~富良野間の根室本線根室方面とは全く切り離されるが、今後路線名が変わるのだろうか。

 

ところで、災害により不通となり、そのまま復旧されることなく廃止に追い込まれた路線は全国にいくつかある。思いつくところでは、北から北海道の日高本線岩手県岩泉線、福岡県の日田彦山線(一部区間がBRT)、宮崎県の高千穂線などがある(抜けているところがあるかも)。

主要本線の場合は何とか復旧にこぎつけるが、ローカル線の場合はなかなか厳しい。三陸の震災復興地域を除くと、その中で見事に復旧したのは福島県新潟県にまたがる只見線である。県や自治体の熱い思いと、一般からの寄付などで復旧した好事例である。熊本県肥薩線は未だにどうなるかがわからない。観光路線としての脚光を浴びる路線だが、もともと乗車人数の少ないローカル線なので、そこの復旧に莫大な費用をかけることの厳しさはある。何とか復旧して欲しい路線である。

 

話を元に戻すが、この廃止予定の区間(富良野新得)に限ると、災害後の復旧の話が出てこないこともあり、このまま廃止になるのだろうと思っていた。そのためにこれまでも何度か乗車したり、駅舎の撮影をしたりしてきた。何回訪問したか、この機会に少し整理してみた。

<過去の訪問履歴>

・2023年3月11日:富良野→東鹿越→(代行バス)→新得に乗車。

 (このブログでは2023-05-07に記載)

・2021年12月4日:夜の富良野駅で列車を撮影したのみ。

 (このブログでは2021-12-14に記載)

・2020年7月18日:クルマで移動。各駅舎を撮影。

 (このブログでは2020-08-14に記載)

・2017年7月16・17日:16日はクルマで移動。各駅舎を撮影、

           17日は富良野→東鹿越→(代行バス)→新得に乗車。

  (このブログでは2017-12-29に記載)

 

前回訪問時には、もう訪れることは無いだろうと思っていた。しかし、いよいよ廃止が近づき、やはり乗られるうちにもう一度乗っておきたいという気持ちが高まってきた。全国から鉄道ファンが集まってくる前に、また雪が積もる前に行くことを考え、11月中旬までの土日で行けそうな日を探した。そこに木曜の午後と金曜は会社を休ませてもらうように計画し3泊4日の行程とした(結果的に1週間後の土日はこの時期には珍しい豪雪となった。)。それと、鉄道がらみだけではなく、富良野と美瑛で過ごす一日も作った。運よくこの日は最高の天気だった。

今回の記録においては、写真の枚数を多く残しておきたいので、日ごと(4回)の掲載としたい。

 

<行程:1日目>

伊丹→新千歳へ移動。レンタカー借用。先ずは鵡川へシシャモを食べに行く。今年の鵡川のシシャモは禁漁のため、この日は広尾で獲れたシシャモだった。シシャモを存分にいただき、目的地の富良野をめざす。途中の旧富川線に残されているいくつかの駅舎に立寄ろうと思っていたが、16時以降は日が沈んで16時半には真っ暗な状況のため、暗い中をただ走るだけの移動となった。クマとの遭遇は無いが、何度もエゾシカが道路上に現れるので、さほど高速での走行はできなかった。途中、道路沿いにある金山駅を撮影し、富良野に到着。チェックイン後、夜の富良野駅で列車を撮影。サボ(車両サイドの行先板)が無いなと思っていたが、後で、そういえば、北海道の列車のサボを無くすという新聞記事が出ていたことを思い出した。[富良野市街地の宿に連泊]

 

伊丹空港

新千歳空港近くでレンタカーを借りて、先ず向かったのは鵡川駅。ここから先、様似駅までの116kmの区間が2021年4月1日に廃止になっている。もうそんなに経つのかという気がした。逆方向の苫小牧~鵡川間はいつまでも残って欲しい

ここ数年で数回行っているお店(カネダイ大野商店)。今年は鵡川のシシャモが不漁で、資源を回復させる必要があるということで、今シーズンの漁は行われていない。この日は広尾産のシシャモだった。お店の中でシシャモを焼いて食べることができる。とにかく美味い。が、10匹は少し多かった(ちなみに食べたのはオス)。鵡川ではシシャモの刺身やシシャモの寿司を食べることができる。このお店でも寿司は販売されていたが、今は販売されていなかった。時間がお昼のかなり遅い時間だったので、お客さんは自分以外に一組だけで、いつもの活気は無かった。

富良野駅方面をめざして走っていたが、途中立ち寄った金山駅

富良野市街地にある、最近泊まることが多いホテルにチェックイン。思ったより到着が遅くなり、行こうとしていたお店に行けなかった。翌日の夕方、1時間で良ければ予約できるとのことだったのでお願いした。この日は久しぶりに唯我独尊に行ってみた。合言葉はルールルルー

(サボ差しにサボが入っていない)

食事後、富良野駅に行き、明日乗る予定の列車などを撮影。JR北海道でも、このキハ40という型式の列車はかなり減ってきている

この夜のホテルで飲むお酒は、日本酒とした

 

つづく