旅の途上で

私の旅の記録です

鹿児島と熊本の肥薩線

11月はどこに行こうかと、いつものように、安い航空券で行けそうな路線を北海道から沖縄まで探していた。その中では、熊本と鹿児島が他地域と比べて安かった。熊本でも良かったが鹿児島に行くことに決めた。

木曜が祝日なので、水曜の夜に鹿児島に入り、木曜の祝日は鹿児島市内でのんびりすることにした。当初は鹿児島市内の銭湯は温泉なので、銭湯巡りでもしようかなと考えていた。

鹿児島到着の水曜から市内で2連泊するホテルはチェックアウトが遅い時間のところを探した。11時というところはあるが、12時というホテルが見つかったのでそこに決めた。

それにしても、どこもホテルも宿泊代が高かった。全国割に便乗しているのか、理由は解らないが、普段の鹿児島の相場を考えるとかなり高額だった。

旅行開始直前に理由が解った。なんと、この木曜の祝日に「第71回おはら祭り」が開催されるらしい。4年前におはら祭を見るために鹿児島に来たことがあるが、今が、その日だったということをすっかり忘れていた。それでどこのホテルも高い宿泊料金だったということを納得した。

金曜午前はホテルでオンライン会議に出席。12時にレンタカーを借りることにしていた。その後13-15時の会議が入ってしまったが、多人数参加の会議なのでクルマの中で聞くことにした。

その夜は霧島温泉の温泉宿に宿泊。ここでは、「今こそ鹿児島の旅」という5,000円の宿泊補助があり、さらに3,000円分のクーポンを頂いた(有効期間は翌日まで)。この宿では、京都から大阪~志布志のフェリー「さんふらわあ」を利用して3泊旅行中の親子との会話がはずんだ。お父さんが小学3年の娘さんを乗せてオートバイでツーリングをしている。

土日は自分のやりたいことをして楽しんだ。目的は2つで、ひとつは熊本に足を延ばし、災害で運休中のJR肥薩線の吉松~人吉間の各駅に立寄って、この運休中の状況を確認すること。もうひとつは、霧島からは真逆だが、知覧にある「知覧特攻平和会館」に訪れることである。本当は霧島の宿を土曜の夜にしたかったのだが、金曜しか空いておらず、このような非効率なルートになった。

知覧特攻平和会館へは数年ぶり5,6回目?の訪問になる。今回はゆっくり訪れたかったが、朝からのJR肥薩線の各駅巡りに時間を要し、知覧に到着したのが15時頃であったためあまりゆっくりはできなかった。

その夜は鹿児島市内のホテルに宿泊。祭りは終わっていたが、まだホテル代が高い。全国チェーンの比較的安くホテルに泊まることができた。

翌日は鹿児島空港11:55発の便である。当初は市内から真っ直ぐ鹿児島空港に向かうことを考えていたが、少し早く出発して桜島経由で空港へ行くことにした。

その理由の一つは、レンタカーを借りた時に教えてもらった「かごしま×楽巡」というイベントである。これは、指定された観光地の施設で電子スタンプを押すと、指定施設2ケ所で2,000円、指定宿での宿泊は5,000円キャッシュバックされるというものである(残念ながら鹿児島市内で宿泊したチェーンホテルは対象外)。この2ケ所訪問2,000円というのを何となくやり始めていたが(金額というよりやることに魅力を感じた)、知覧での電子スタンプを一つしか取得していなかった。あと一つ足りないなと思っていて、鹿児島空港までの途中のどこかに無いか探していたところ、桜島フェリー乗り場にあることが分ったので、そこで電子スタンプを押すことにした。

鹿児島市内から桜島フェリー桜島に渡り、そこのフェリー乗り場で電子スタンプを取得し目的達成。あとは鹿児島空港に向けて走るだけであった。途中の古里温泉に日帰り入浴したかったが、万一遅れると危ないので我慢し、有村溶岩展望所だけ立ち寄った。その後、桜島口の交差点辺りから大隅半島に入り、国道20号錦江湾沿いに北上する。途中面白い出来事もありながら、鹿児島空港には時間に余裕をもって到着。レンタカーも返却時2,000円引きとなった。

その時の様子を記録しておく。

伊丹空港

鹿児島空港から天文館鹿児島中央駅方面に向かうバス。ここの券売機や行先の表示が非常に分かりづらい。利用者が多いはずの天文館鹿児島中央駅行きの料金はいくらなのか、分かりやすく表示されていない。ここで購入するたびに思うが、日本で一番分かりにくい券売機ではないだろうか

天文館で下車してホテルにチェックイン。遅い時間だったが何か食べようと街を歩いていた。結局鹿児島ラーメンにした

「ラーメン小金太」有名店の一つらしい。そこそこ並んだ

翌日は少し遅くホテルを出て、おはら祭りを楽しんだ。快晴でとても暑い日だった

高見馬場交差点にある操車塔(信号灯?)。全国では函館十字街の交差点と広島市の十日市交差点に一か所ずつあったが、広島のものは昨年撤去されたと聞いている

前回見に来たときはもう少し先の交差点で折り返していたが、今回はこの交差点で折り返していた。片側は城山、片側は桜島が見える

ここまで、おはら祭の様子

高見馬場から鹿児島中央

鹿児島中央駅

よく行く鶏料理店。霧島の本店にも何度か行っている

この階段の端は、椅子が取付けられている。珍しい階段

日本ガスのレトロな建物。名前が大きい

維新ふるさと館近くの橋からの桜島

維新ふるさと館。未だ行ったことが無かったので行ってみた。祝日で入館料が無料だった。お金をかけて作った感じがした。幕末の歴史の勉強になる

夜の食事はどうしようかと思ったが、黒豚しゃぶしゃぶにした。いくつかお店は知っているが、お店の開拓をしたかったのでホテルで聞いたお店に行ってみた。良いお店を紹介いただいた

市内中心部でレンタカーを借りて、霧島方面へ移動。13時から15時までの2時間、社外との、聞くだけの会議の予定が入り込んでしまったので、この辺りに来ると必ず立ち寄るJR肥薩線嘉例川駅の駐車場にクルマを停めて、クルマの中で聞いていた。その間、会議開始前に上りと下りの列車、会議終了後に、上りと下りの列車がやってきて、計4本の列車の写真を撮影することができた

3,000円分のクーポン

翌日も快晴。JR肥薩線は2020年7月の豪雨で橋梁が流されたり、築堤の崩壊、路盤や駅ホームの流出などの被害により、八代(熊本県)から吉松(鹿児島県)の区間は不通になっている。今回はその様子を見に行くことにした。先ずは、霧島から吉松駅へ向かう途中、宮崎県えびの市にあるJR吉都線えびの駅に立ち寄った。ここも木造駅舎で有名である。

宮崎県えびの市から鹿児島県湧水町へ向かって国道を走っていると県境を超えてよく似た看板が有った。わざわざ戻って撮影したのだが、隣りの町(県)同士で和牛生産を争っているような感じで面白かった

JR肥薩線の吉松駅。かつては吉松機関区が有った鉄道のまち

真幸駅。列車が走らず、乗降客もいないが地元の方々のお店が開かれていた。自分のように駅だけを訪ねる人もいるとは思うが、殆どいないのではないかと思う。駅舎の中では、このお店を出しているおばあさんが数人談笑していた。駅舎もホームや線路もきれいに整備されていた

矢岳駅へ行く途中の踏切の様子

(以前の姿)

(以前の姿)

矢岳駅。駅舎はとてもきれいに掃除されている感じだった。線路は草が生い茂っておりそのままの状態かもしれない。この駅に構内に立派なSLの展示館がある。D51型と8600型が展示されていた。どちらも静態保存の状態が良く、8600型は復活運転している。ここに立寄ったのは3度目になる。調べると2009/2に「いさぶろう・しんぺい」というイベント列車で立ち寄り、2011/12には今回同様にクルマで訪れている。その時は既に8600型の展示は無かったが、D51の美しさには大変驚いたことを覚えている。いつでも動態保存に切り替えられるのではと思う程だった。その美しさを期待して今回訪れたが、一瞬、火災でもあったのかと思うような塗装が剥げおちた無残な状況に変貌していた。残念でならない。なぜか知りたくてネットで検索して調べたりした。参考に昔の写真も併せて載せておく

大畑駅。駅舎もホームも線路も美しい。現役で使っているような感じである。駅舎には名刺などがすさまじく張り付けられている。北海道にある昔の広尾線幸福駅や、釧網本線の今の北浜駅もこんな感じであるが、ここは駅舎が大きい分その量はすごい。大畑駅の給水塔の横にカフェのようなお店が出来ていた。お店の中を見てみると、開店間近で列車が来なくなってそのままになっているといった感じがした。(実際は開業したが、いったん休業しているだけかも知れない)

肥薩線巡りが終わり、急いで知覧へ向かう。途中立ち寄った桜島SA

鹿児島市街地から知覧へ向かう途中に見えた桜島

知覧の特攻平和会館に近づくころ、遠くに見えた開聞岳

多くの遺書があり、読んでいるうちに色んな思いがこみ上げてくる

鹿児島県はお茶で有名だが、地元ではこの知覧茶が良く知られている

知覧から鹿児島市中心部に戻る途中。指宿スカイラインから暗くなるころの桜島を望む。先ほど撮影した場所と似ているが道が違う

また、ラーメンにした。ここのざぼんラーメンはチェーン店

翌日も快晴。桜島へ渡るフェリーへ

フェリーの中にあるやぶ金というそば屋は有名の様。今回は食べていない

「はくおう」は防衛省がチャーターする民間船。多くの自衛隊のトラックが停まっていた

朝、桜島に向かうと逆光になる

桜島に到着

ヘリポート近くからの桜島

有村溶岩展望所

牛根大橋を渡ったところからの桜島。こちらから見る桜島の火口付近は迫力ある。

この手前の桜島口から国道220号を走っていた時、何もないどこまでも続く道の歩道を歩いている3人の旅行者と思われる人がいた。どこからきてどこへ行くのだろうと思いながら通過したが、あまりにも気になったので引き返して、方向が同じだと思ったので乗ってもらうことにした。バスの時間が合わず歩いて次のバス停まで何キロも徒歩移動しているところで、行先は「黒酢の郷桷志田」。鹿児島空港から夕方の便で帰るとのこと。後で思ったのだが、一気に桷志田へ行くのではなく、道の駅たるみずで降りてもらって、そこで過ごしてもらった後に、乗ろうとされていたバスで行かれた方が良かったのではないかと思う。かなり時間を持て余したのではないだろうか。それとどうやって空港に行くのかと思っていたが、本数は少ないがこの路線から鹿児島空港行きのバスがあることも後で調べて分かった。そのバスにも乗れそうなので、ちょっと余計なことをしてしまったかなと申し訳なく思っているが、良い思い出である

しばらく錦江湾沿いに走り、黒酢のお店が連なるところを過ぎたところ位からの桜島

鹿児島空港

伊丹発着の飛行機はプロペラ機やIBEXが多く、なかなかプレミアムポイントを使う機会が無いので、今回の機種では使えたことからプレミアムシートに変更した

重かったが、芋焼酎900mlを3つ買ってきた。瓶より持ち運びやすい

 

[2022年11月2日(水)~11月6日(日)]