2015年3月14日、北陸新幹線が金沢まで延伸した。1997年10月に高崎から長野まで開通して以降、ようやく今回の開業に至った。その先は、福井まで延伸し、さらに大阪まで到達する予定である(敦賀-新大阪間のルートは未定)。
東京駅と上越妙高駅間はJR東日本、上越妙高駅と金沢駅間はJR西日本により運行される。同じ新幹線車両でもE7系とW7系の違いがある。相互の乗り入れがあっても、複数のJRにまたがる新幹線は初めてである。
この開業によって、北陸地方と東京が近接することによる関西地区へ及ぼす影響は大きいと考えられるが、JR東日本とJR西日本を比較すると、JR西日本の北陸新幹線への盛り上げの方がなぜか大きい気がする。そういう視点で何度も東京と大阪を見比べているので、感覚的ではあるがさほど間違っていないような気がする。大阪から金沢へは在来線特急、さらに富山に行くには、金沢で新幹線に乗り継がねばならず非常に不便となる。だからこそPRに力を入れているのか、それはよくわからない。
今回の新幹線も、一番列車の切符は手に入れていた。東京発6:16発の「かがやき501号」の切符は、10時の発売開始と同時に約25秒で完売とJR東日本とJR西日本連名のニュースリリースにも掲載されている。もっとも、どの新幹線を一番とみなすかは人それぞれの考え方である。金沢発東京行の一番かもしれないし、新線が開業した長野発かも知れない。このことは意外と目立たないが、実はこの長野発金沢行(または、金沢発長野行)の列車が今回開業した全ての駅に初めて停車していく新幹線なので、これを一番と考えることもできる。
出発前の東京駅のホームも人が多かったが、到着した金沢駅はものすごい人で、悲願の新幹線が開業したことによるお祝いムードがすごかった。到着した金沢駅のホームに降り立つと、目の前には「ようこそ石川・金沢へ」とかかれた横断幕を持った着物の女性がたくさんいて、歓迎してくれていた。皆さんは、それぞれ石川県各地のミス〇〇というたすきをかけている。
午後は、金沢駅近くでレンタカーを借りて富山県の五箇山へ。高速道路を使うとあっという間に到着する。昔は訪問するのに時間がかかるところだったが、今は東海北陸自動車道も開通していて五箇山ICがある。五箇山への訪問は確か3回目になると思う。一度は学生時代にバイクツーリングで立ち寄り、その次でももう20年近く?前になる。翌日は快晴。豪雪地帯なので雪も結構残っており、青い空と白い雪がとても美しく、この冬最後の雪景色を楽しむことができた。
ところで、東京駅でも金沢駅でも多くのテレビ局や新聞社の撮影があり、テレビでみるアナウンサーや芸能人などを何人もみた。これだけ一般の人々の中に多くのメディアが集まることは、こういった大規模な記念イベントがないとなかなか無いのではないかと思う。このように今回は北陸新幹線開業を絡めた週末の小さな旅行を楽しんだが、次は一年後の北海道新幹線の一番列車(東京−新函館)の乗車が待っている。また切符を入手しなければならない。
北陸新幹線「かがやき501号」
途中で見えた浅間山。珍しくくっきりと見えた。青空の中で美しい
途中駅になった長野駅
新幹線からの両側の景色。新幹線から日本海が見えるのも感動
金沢駅にて。金沢駅はじまって以来の人が集まったようである。午前中は金沢駅に居て、たくさん写真も撮った
金沢駅構内での食事ができず、少しだけ離れたところにある寿司屋さんへ。写真は、のど黒の刺身
五箇山の合掌造り集落(菅沼合掌集落)
新幹線開業記念で行われていた合掌集落(相倉合掌集落)のライトアップ。ライトアップは年に数回行われるらしい。この集落の公民館では、「こきりこ」「麦屋節」「古代神」といった民謡と踊りを楽しませてもらえた
上梨の集落にある村上家ほかをのんびり見てまわった。この囲炉裏端でも「こきりこ」踊りを見せていただいた。地酒の「三笑楽」を買って帰った。結構辛口の酒である
新高岡駅にも立ち寄った。駅前はイベントで盛り上がっていた。この駅で、本日発売の記念切符を買い、帰路についた
[2015年3月14日(土)〜15日(日)に訪問]