旅の途上で

私の旅の記録です

思い出の北海道(道東)を訪ねて

半年も前の話になってしまったが、6月に北海道へ、高校生の時からの親しい友人と行ったときのことを記録しておく。今回の北海道旅行には大きな目的があった。

かなり古い話で、大学の3回生の夏までさかのぼるが、当時それぞれが所有していた400ccのバイクで北海道ツーリングに行っている(その後すぐに3人とも限定解除の免許を取得しているが、大型バイクでの北海道旅行は実現していない)。

その時は、新日本海フェリーで小樽から北海道に入り、5泊6日で行動を共にした。宿泊は、札幌駅、襟裳岬ユースホステル、釧路まきばユースホステル、別海駅、岩尾別ユースホステルだった。当時は駅に寝たり、ユースホステルを使ったりしていた。

この知床の岩尾別ユースホステルに宿泊したのを最後に、翌朝彼らと別れた。その後自分はソロツーリングとして一人旅を継続する。学生だったので時間はあった。

その時の旅の様子は写真に残している。とはいえ、まだデジカメの無い時代で、枚数はさほど多くない。貴重な体験をし、思い出も残っているが、その時の1か月の旅も36枚撮りフィルム10本分の写真が残っているに過ぎない。

そして、この6月の北海道旅行の目的は、クルマでの移動であるが、できるだけ当時バイクで走った道を走り、思い出の場所を訪ねることにした。当時と同じ場所を訪ねて、できるだけ同じような位置から、もう一度同じような写真を撮ったりした。40年近くの時の流れの中で、当時のものが無くなっていたり、場所がはっきりしなかったりもした。当時の写真と見比べると面白い。

以前の旅では、知床の岩尾別で友人と別れたが、今回は女満別空港でクルマを降ろしてもらった。行程は下記の通りである。

 

6/11(水): 伊丹19:00(ANA779)20:50新千歳/6/10(火)敦賀23:55(新日本海フェリー) 6/11(水)20:30苫小牧東港新千歳空港

新千歳空港で合流<千歳泊>

6/12(木):苫小牧→襟裳岬→釧路 <釧路泊>

6/13(金):釧路→厚岸→霧多布湿原根室納沙布岬根室→別海→中標津近郊の温泉宿

6/14(土) 中標津近郊の温泉宿→開陽台→宇登呂→羅臼 <羅臼温泉泊>

6/15(日) 羅臼→斜里→網走→(12時頃)女満別空港

女満別14:35(ANA4866)15:25新千歳16:20(ANA778)18:15伊丹

 

女満別空港で別れた後、彼らは層雲峡温泉に宿泊し、6/19(木)小樽23:30(新日本海フェリー)6/20(金)21:15舞鶴で奈良の自宅に戻った。

伊丹空港

新千歳空港

新千歳空港で合流し、千歳市街地にあるホテルへ。その前に部屋で飲む酒を買ったスーパー

ホテルから苫小牧駅へ向かう。苫小牧駅から友人2人には日高本線のローカル列車に乗車してもらうことにした。自分はクルマで線路にほぼ並行に走る道を走り、鵡川駅で会うことにした

鵡川駅のひと駅手前の浜厚真駅

鵡川駅に到着したときは、すでに列車の方が早く到着していた。同じくらいに到着すると思っていたが、意外に列車は早い

災害で廃止になった日高本線大狩部駅跡。日高本線は苫小牧~様似までの146.5kmの路線であったが、2015年1月の高波で線路が被災。その後、鵡川~様似間は代行バスが運行されていたが、2021年4月1日に廃止となった。本線と名が付くが、きわめて短い路線になっている。

国道235号襟裳岬をめざして走る。自分は苫小牧駅から鵡川駅まで一度運転をさせてもらった以外は、ずっと後ろの席に座っていた

浦河駅

かつて日高本線の終着駅だった様似駅跡。観光案内所は継続して開いている。この場所に3台のオートバイを並べて撮っている写真がある。建物は当時と同じだが、有ったものが無くなったりしていて、微妙に状況が変わっている

襟裳岬。風の館は当時はなかったが1997年に完成。国内屈指の強風地帯であることから納得の名称。ゼニガタアザラシも探せば見つかる

襟裳岬から黄金道路を経て広尾駅跡へ。かつて帯広から広尾まで広尾線が通っていた。国鉄再建法により第2次特定地方交通線に指定され、国鉄分割民営化直前の1987年2月に全線が廃止となった。広尾線には、愛国駅や幸福駅などの全国的に名の知れた駅もあったが、今も観光スポットとして観光客は訪れている

買い物に立ち寄り。その後、豊似から帯広方面(国道236号)から分かれ、釧路方面に国道336号を走る。

昆布刈石展望台

この夜の釧路での食事。いくつかのお店を検討したが、はたご家というお店を選んだ

釧路駅に近いところにあるホテルに宿泊した。お店からはタクシーで釧路駅に向かい、夜の釧路駅構内を少し見てからホテルに戻った。

この日も天気が良い。釧路湿原の細岡展望台。バイクで回っていた時に立ち寄った写真があるが、展望台もできていて、当時撮影した場所がよくわからなかった

厚岸に来ると、コンキリエ(道の駅)や漁協の直売店にほぼ必ず立ち寄る

愛冠岬。この看板の前で3人で写っている当時の写真があるが、この看板の前までバイクで行くことができたと思っていたが、記憶は曖昧で、遊歩道を歩かないと行けないところにあった

霧多布湿原釧路湿原のような広大な湿原ではなく、全体を見通すことができるので、湿原の雰囲気がよく解る。時間の関係で、予定をしていた霧多布岬への立ち寄りは断念した

先ずは、納沙布岬をめざした。途中にある日本最東端の郵便局。絶対に読めないし、書けない

この碑も、当時撮影した写真と同じ角度から撮影をした。

根室駅前で久しぶりに花咲ガニを食べた。この駅前付近で撮影した写真の場所を捜し歩いた。ようやくその場所を見つけたが、すっかり状況が変わっていた

日本最東端駅だった隣駅の東根室駅が2025年3月15日に廃止になった。そのため、釧路駅が最東端駅となった。積極的にPRをしている感じがした

根室駅前の土産物屋さんで今夜飲む地酒として「北の勝」を購入

厚床駅前で夜に買ってきた花咲ガニを食べている写真がある。駅前の交差点近くのようだったのでその場所を探したが、明確に場所を特定できなかった。

この横断歩道辺りが別海駅の跡地。1989年4月30日に標津線が全線廃止になり、それに伴い別海駅も廃止となっている。別海駅は宿泊させてもらった駅なので、明確な場所を知りたかった。当然駅舎そのものは無く、付近一帯も新しい道や建物ができていて、全く別海駅の跡がわからなかった。観光協会の方にご支援いただき、当時の航空写真と現在の写真を比較することで判明した

開陽台と、近くにある直線道路。この道は大好きな道でこれまで四季折々数え切れないほど訪れている

野付半島。トドワラの立ち枯れの木は年々減少し、今やほぼ無くなってきている。写真はナラワラだと思うが、こちらはまだ立ち枯れの木は残っている

標津町から斜里方面をめざす。途中、根北峠を越える

知る人ぞ知る秘湯。根北峠を超えて、旧国鉄根北線(未成線部分)のコンクリート橋の手前にある越川温泉。この温泉の存在を知らなければ越川温泉への枝道は気づかれずに通り過ぎてしまう(カーブでもあるので)。地元の方々が利用されている温泉であるが、この日は誰もいなかった。根北線は標津線根室標津駅までの延伸をめざしていたが、延伸されることはなく(未成線)、途中駅予定だった越川駅が終着駅となっていた(1970年12月廃止)。その越川駅跡がどこにあるかを探したことがない

近年有名になってきた直線に見える道「天に続く道」。見える道というのは、坂を下ったあたりで国道に合流することになるが、その部分で1本道の直線道路でなくなる。と、夢の無いことを言ってはいけないかも・・・

知床の宇登呂にある道の駅「うとろ・シリエトク」、写真の奥の方の建物は「知床世界遺産センター」

「知床自然センター」裏からフレぺの滝(乙女の涙)に行けるが、この日はCLOSEDだった

知床五胡方面へ

岩尾別ユースホステル。以前3人で来た時の最後の宿。当時のユースホステルはミーティングで歌ったり(フォークソングが多い)、ゲームをしたりしていた。自分は結構好きな方だった(2020年9月末閉館)

知床五湖。最後の写真は一湖

久しぶりにカムイワッカまで足を延ばした。この場所まで来たのはいつ以来だろうか。30年ほどになるだろうか。その後一般車では通行できなくなった時期があり、それから行っていないような気がする。今回は時期的に湯の滝には登っていけない。

カムイワッカよりさらに先の知床大橋までは行くことができたが、通行止めになっていた。

カムイワッカ湯の滝であるが、川には温泉が流れている。川を一番上まで登って行くと滝つぼがあり、その滝つぼの温泉に入浴できる。その滝つぼをさらに登ったことがあるが、滝として落ちていくまで川の状態なので、入浴できるようなお湯の溜りは無い。その滝つぼへも、その後行くことが禁止となり、滝つぼに行く途中にある湯のたまっているところでしか入浴できなくなった。

昔は行けたところが、危険だということで、行けなくなってきている。カムイワッカに限らず、男の涙も、乙女の涙の先端も行けなくなった。

カムイワッカから知床自然センター辺りまで戻り、知床峠へ。天気も良く羅臼岳も美しい。国後島は霞んでいて見えなかった。知床峠でもバイクの写真が残っており、何とか撮影した場所を探し出すことができた。今回も同じ位置から写真を撮った

 

峠を下り羅臼の町へ入る場所にある露天風呂「熊の湯」。残念ながら清掃で入浴はできなかった

羅臼国後展望塔は霧の中。天気が良ければ羅臼のまちを見下ろし、遠くに国後島が見える

道の駅「知床らうす」。ここに売っている塩水ウニはたまらなく美味い。今回も宿で食べようと購入

「知床羅臼ビジターセンター」

羅臼から知床峠、宇登呂経由で斜里のまちへ。途中にあるオシンコシンの滝

斜里岳

この斜里のまちにある大きなスーパーで、でんぷんせんべいを購入。じゃがいも焼酎は購入するか迷ったが、大阪まで持って帰るのが大変なのでやめておいた

「天に続く道」を逆側から見た光景

女満別空港近くの「メルヘンの丘」

女満別空港から新千歳空港へ。伊丹空港行きの飛行機はない

新千歳空港で乗り換え

大阪平野

写真真ん中の埋め立て地に大阪・関西万博の大屋根リングが見える

新淀川大橋南詰辺り。阪神高速淀川左岸線の新御堂筋からのアクセス点。工事はまだまだ続くが、万博開催期間中は工事を中断し、タクシーや万博と新大阪駅大阪駅を結ぶバス専用の道路として活用された。渋滞なく走行できる快適な道路だった

[2025年6月11日(水)~15日(日)]