旅の途上で

私の旅の記録です

紀伊半島をぐるりと

6月の最後の金曜日に会社の休みをもらい、3連休で紀伊半島に行くことにした。関西空港でレンタカーを借りて、伊丹空港で返却。大まかな走行ルートは次の通り。

関西空港→白浜→潮岬→橋杭岩紀伊勝浦(宿泊)→那智大滝→新宮→(瀞八丁遊覧船)→熊野本宮大社→上湯温泉(宿泊)→湯泉地温泉→上野地(谷瀬の吊り橋)→五條→葛城IC(南阪奈道路)松原IC(阪神高速難波橋北詰→天神橋5→長良橋北詰→西中島南方千里中央伊丹空港方面

何枚かの写真にコメントをつけて残しておきたい。

<国内線のビジネスクラス
関西空港行の飛行機に乗り込んだ。いつものように、前方のゆったりしたシートを横目に自分の座席のところまで通路を進んだ。指定していた座席番号11Gを見つけた。でも違う。これはいつものシートではない。こんないいシートのはずはない。近くいた客室乗務員さんに聞いてみた。この便は、国際線仕様のものがたまたま?あてがわれたらしい。なので、「間違いないですよ。」とのこと。それはスゴイ。とにかくラッキーである。まさか国内便でビジネスクラスに乗れるとは!

詳しくは覚えていないが15年ほど前に、パリから日本に戻るJAL機(Air Franceとの共同運航便)の通路側に座っていたところ、ドリンクサービス中スチュワーデス(当時はそう呼んでいた)が、熱湯の入ったポットをひっくり返し、熱湯が左の腕から足元にこぼされて大騒ぎしたことがある(後々まで火傷が残ったがもう殆ど消えている)。シートがぼとぼとになったが、その時にビジネスクラスのシートに変更されたという嫌な思い出がある。
まあ、そんな遠い記憶はもういい。わずか一時間程度ではあるがまさに快適な空の旅を楽しんだ。これまでに国内線には結構乗っている方だと思っているが、こういうことは初めての経験であり、乗っている間は、このひとときを大切にしたいと思いながら窓の外の景色を楽しんでいた。

さんま寿司
白浜市の隣の紀伊田辺市にある「銀ちろ」で食べたものの写真。これはこのあたりの名物のさんま寿司

紀州和歌山のうめ>
この紀州地域の梅干しを扱う数あるお店の中でも「中田食品」が好きで、この辺りを通るときは必ずといっていいくらい立ち寄っている。

<白浜温泉>
牟婁の湯(むろのゆ)」は白浜にある共同浴場のひとつ。ここも白浜にきて時間があるときは立ち寄り入浴をしている。

<本州最南端の潮岬&橋杭岩
国道42号線を走り、本州最南端の串本町は何度か通過している。橋杭岩にも何度か訪れているが、潮岬灯台の方まで足をのばしたのは初めてだった。いい雰囲気の灯台があった。少しの料金を支払って、灯台に登ることができた。

橋杭岩

<勝浦温泉>
「ホテル浦島」は那智勝浦町紀伊勝浦にある有名な温泉のひとつで、最大規模の温泉宿である。

巨大な館内にいくつかの温泉がある。忘帰洞という大きな洞窟風呂が有名。宿のホームページには次のようにある。「熊野灘の荒い風波に浸食された間口25メートル・奥行50メートル・高さ15メートルの天然洞窟。その洞窟の中に自然に温泉が湧出して熱い湯溜りとなっている。「熊野詣」の華やかだった平安末期には、熊野三山に参詣した貴族がこの温泉で旅の疲れを癒したと伝えられ、忘帰洞の名は、旅館営業が始められた大正末期、紀州藩の徳川頼綸公が来遊されて『帰るのを忘れさせるほど心地よい』と誉めて名づけられたもの。」。
結構好きな温泉宿で、この勝浦に来たらこのホテルに泊まってしまう。もう5,6回は宿泊しているだろうか。ホテルへ行くには、最寄りの広い駐車場に車をとめ、ホテルのマイクロバスに乗り換える。小さな桟橋まで行き、そこから船に乗り換えて5分ほどの乗船で到着する。夜はバイキング形式の食事であり、この日はマグロを捌いていた。

那智の滝
熊野那智大社の別宮、飛瀧神社のご神体である那智の滝は、日本三大名滝のひとつにあげられている。落差133m、滝壺の深さは10mの落差である。

滝を見上げる舞台につながる石段の苔が美しかった。

熊野川
奈良県に端を発し、和歌山県三重県の県境を流れ太平洋に流れ出る一級河川である。新宮から川沿いに国道が並走しており、これまでの太平洋岸を離れ、紀伊半島の山中を北上していくことになる。

先ずは今回の目的のひとつのウォータジェットに乗るために、小川口乗船場を目指して走った。天気も良く、美しい川の姿を見ながら車を走らせた。

<瀞八丁(瀞峡)ウォータジェット>
熊野川の船下りである。小学生のころ父親がここで写っている写真を見て、いつかは行ってみたいと思っていながらこれまで行けていなかった。今回行ってみることにした。天気も良く、心地よい気分を味わった。

<熊野本宮&世界遺産熊野本宮館>
熊野本宮にも立ち寄った。

世界遺産熊野本宮館というのができていた。さすが世界遺産に指定されているからか、とても立派な大きな木造の建物であった。ちょっとお金をかけすぎかなという気がする。

<湯泉地(とうせんじ)温泉>
「泉湯」という共同浴場に入浴した。通常は400円であるが、偶然にも年に一度の無料サービスの日であった。この十津川村では全国で初めて「源泉かけ流しの湯宣言」を行ったということで、「源泉かけ流し温泉感謝祭」を開催。この時期の一定期間は無料にしているとのこと。源泉かけ流しについては、明確な定義が無いようであるが、その話については別の機会におこないたい。いずれにせよ、気持ちのいい温泉であった。関西ではかけ流しの温泉は少ないので貴重である。

<谷瀬の吊り橋>
何度も来ているが、初めて訪問したのは、姉とその友達と五條から路線バスで訪れた時であった。ここに来るまでの川沿いのくねくね道で酔ってしまい、大変つらい思いをしたことを今でも思いだす。

ずっと日本一の吊り橋と思っていたが、この前行った大分県九重町の吊り橋の方が大きいのではないかと思う。帰ってきて確認してみたら、次のような違いがあった。それぞれが日本一である。明石海峡大橋(中央支間長1,991m、主塔高さ297m)、九重“夢”大吊橋(人道吊り橋での支間長390m、人道吊り橋での歩道部高さ173m)、谷瀬の吊り橋(鉄線吊り橋での橋長298m)と、これ以外にもいろんな項目での日本一があるらしい。吊り橋は奥が深い・・・。

<柿の葉寿司>
大好きである。五條市が本店の「たなか」、「ヤマト」、「荒坂」や、吉野が本店の「平宗」などは名が知れている。その他多くの柿の葉寿司がある。人それぞれ好みが分かれるところであろう。父親は奈良県の出身であるが、元気な頃は、自宅で柿の葉寿司を作っていたことを思い出す。今回は「たなか」と「荒坂」の柿の葉寿司を食べた。

<五條新町>
まさに父親はこの五條市で生まれ育っている。最近では疎遠になっているが、親戚も多いし、先祖からの墓もある地域である。自分にとってもこの五條はもう随分前に亡くなったこの父親を思い出す地でもある。
今回「五條新町」という地区を初めて訪れた。子供のころから何度も遊びにきたところであるにも関わらず、観光の視点で改めて五條の街を見つめたことはあまりなかった。

この五條新町は国の伝統的建造物群保存地区に指定されている。今回はゆっくりと歩いてみてまわることができなかったが、いづれまた訪れたいと思った。

<たこ焼>
この五條から一気に大阪の伊丹空港に向かって車を走らせた。でもレンタカーを返す前に、どうしても立ち寄りたかったところがあった。それは「うまいや」というたこ焼き屋である。天五商店街の天神橋筋側から入ったすぐのところにある。大阪に来て時間が作れるときには可能な限り寄りたいと思っている。とにかく美味い。

一般的に想像するたこ焼きとは少しだけ違っていると思うかもしれない。それは焼き方に特徴があるのだろう。表面は少し固めであるが、もちっとした食感がたまらない。ふにゃふにゃではない。そのままのしょうゆ風の味でも食べられるし、ソースをつけても美味しい。半分はそのままで半分はソースを塗るなどして、いつも楽しんで食べている。この美味しさは大阪で、というか全国でもトップクラスだろうと思っている。

[2013年6月28日(金)〜30日(日)に訪問]