旅の途上で

私の旅の記録です

浜松での一日

静岡県浜松市に日帰り出張した。新幹線では数えきれないほどの回数で浜松駅を通過しているが、長い間この駅で下車することはなかった。この浜松駅で下車するのは今回で2回目になるのだろうか。

この駅で下車したのは一体いつ以来だろうか。たぶん20年ぶりぐらいか。その時は大阪の支社にいた時の出張で、ある異業種団体の視察会のメンバーとして訪問し、研究所とか工業団地とかを視察して回ったという遠い記憶が残っている。その夜は、その視察会で知り合った人たちとサザエさんという名のスナックに飛び込んでお酒を飲んだ。場所などは全く覚えていない。自分よりいくつか歳上の重厚長大型産業の大企業に勤めている人と、関西にある大手鉄道会社に勤めている自分よりも若手の人との3人である。何を話したのかどういう様子だったのかは思い出せない。あと覚えていることは、酔っぱらってホテルへ戻る途中、酔った勢いで街角の占い師に初めて手相をみてもらったこと。値切って手相だけでいいとか言っていたような・・・。「大器晩成」と言われ気をよくしていたような気がする。でも大器晩成っていつのこと?何も変わらない・・・悲しい現実(値切ったのが悪かったのか)。
この重厚長大型産業の大企業に勤めている人とは、その後大阪で2度ほどお会いしている。そして長崎に異動されてからも年に一度のご挨拶は続いている。という思い出が浜松にはある。

今回の浜松出張での訪問先は大きく2か所である。静岡大学浜松キャンパス内にある研究機関への訪問と、浜松市役所への訪問である。

浜松市には遠鉄バスが走っている。駅前のバスターミナルから「静岡大学」というバス停までバスに乗った。浜松キャンパス正門の前にある。守衛所で手続きをして大学内を目的の建物まで歩いた。前の週にも九州大学へ行ったが、移転が順次進み人が少なくなっていた箱崎地区のキャンパスとは違って、多くの学生で賑わっていた。遠い昔の学生時代を思い出させる。

用件を済まし、静岡大学のもう一つの最寄りのバス停「六間坂上」でバス待ちをしているころから小雨が降り始めた。前日の5月28日に近畿地方と東海地方で梅雨入り、そしてこの29日には関東甲信地方が梅雨入りしたとの発表があった。例年より早い雨の季節の到来である。

浜松の支店から営業車で浜松市役所へ訪問。用件を済ませてからの支店での会議が終わるとすでに定時が過ぎていた。浜松と言えばうなぎが有名であるが、最近では宇都宮とならんで餃子が有名になっており、「浜松餃子」という名前で売り出している。折角来たので餃子を食べて帰ろうと思っていた。

ところが、営業所のあるビルの地下にある中華料理屋で少し食事をした。「浜松餃子」を食べたかったが、折角営業所の人にお誘いいただいているのに、あまり強引に「浜松餃子」食べたい!とわがままも言えなかった。でもお酒も入って楽しいひとときを過ごすことができた。この中華料理屋でも餃子は食べたが、やはりB級グルメとしての専門店の「浜松餃子」に興味があった。自分を納得させていた。たぶんまた近いうちに浜松に来ることになるだろう、その時まで楽しみにして取っておこう。

浜松駅の新幹線改札前にある大きな土産物屋に入った。会社へのお土産は定番の「うなぎパイ」にした。最近は自分自身も食べていない。浜松市以外の静岡名産のお土産も揃っていて、サクラエビしらす、ヤマサちくわ・・・好きなものばかりである。自分のためのお土産として購入した。

新幹線改札を入ると構内には地元企業のスズキとヤマハの展示ブースがあった。浜松駅に到着したときに気になっていながら立ち寄れなかったヤマハの展示ブース「ヤマハのオト」に立ち寄った。新幹線構内にヤマハのブースがあるとはさすが浜松。「ヤマハのオト」で約11分間の映像と迫力あるいい「オト」を聞くことができた。ヤマハのホームページにはこのようにある。「2012年7月から2013年6月末までの間、大展示ブースにおいて、「ヤマハのオト」をテーマとした展示を行います。今回の展示は、創業125周年を迎える節目の年にあたり、ヤマハの原点ともいえる「オト」についてあらためて向き合うことにチャレンジした展示となっています。アーティストの演奏やゴルファーのインパクト音、オートバイのエンジン音など、ヤマハがかかわる多彩な「オト」の世界を映像で表現し、心を震わせる「オト」づくりに真摯に取り組む姿を伝えていきます。新幹線の待ち時間、ゆったりと椅子に腰掛け、大型スクリーンの映像を楽しんでみてください。」。ということは、展示が終わってしまう前にぎりぎりに聴けたってことか・・・。

新幹線は「こだま」にした。18時台の「ひかり」の指定席を取っていたが、中華料理を食べていて出発時刻前での変更ができなかったので、自由席に乗車することになっていた。「こだま」は自由席が多く間違いなく座れる。東京まで2時間かかるがのんびり帰ろうと思って乗り込んだ。しかし「こだま」は各駅での停車に加え、通過列車の先に行かせるために停車時間も少し長い。酒を飲んだ後のそんな時間だったので少し疲れたかな。

(乗車記録:東京8:03(ひかり463)9:37浜松/浜松20:49(こだま682)22:47東京)
[2013年5月29日(水)に訪問]