旅の途上で

私の旅の記録です

2022年GWの伊豆諸島①(八丈島→青ヶ島)

ようやく八丈島行きが実現した。島めぐりは大好きだが、意外にも?伊豆諸島には行ったことが無かった。八丈島には羽田から飛行機でも行くことができるし、比較的行きやすい感じの離島なので、何度か行こうと計画したものの、結局実行されないまま今に至っていた。

今回は大阪から東京経由で八丈島へ行くことになった。行きか帰りは竹芝との船を使おうと思っていた。さらに八丈島に行くなら青ヶ島に行ってみようと思い立ち、2つの島に訪問できるように旅行計画を進めた。ちなみに八丈島は東京都心部から358キロ離れた東京都の島である。青ヶ島八丈島からさらに南へ67キロ、伊豆諸島の最南端に位置する島である。

この青ヶ島は、日本で最も上陸難易度の高い島のひとつである。アクセスできる手段が限られており、50人ほどが乗れる貨客船と、9人乗りのヘリコプター(旅客数は7名)のみである。天候不良等により、青ヶ島村HPによると貨客船の就航率は50~60%。その日の運航は当日の朝7時に決定される。海が荒れると数日の運休もあり、青ヶ島に到達したとしても、波が荒いと防波堤の無い港の桟橋に接岸できず、折り返すこともある。ヘリコプターは地元の方が優先され、1ヶ月前9時からの運行会社への電話予約はつながらないまま満席となる。天候次第で定期船やヘリコプターが欠航になる断崖絶壁の絶海の孤島。休暇日数が限られている会社員にはリスクがある。まさに上陸も島を離れることも運次第と言える。

青ヶ島は絶海の孤島で、世界的にも珍しい二重カルデラの島である。壮観な風景であり、一度は訪れたい島のひとつである。青ヶ島村は日本で一番人口が少なく、青ヶ島村の広報誌(2022.4)によると、世帯数107、人口149人。3月の来島者数は、船19人、ヘリコミューター223人、出島者数は、船27人、ヘリコミューター223人とある。数少ない民宿をおさえるには往復のヘリコプターなどの予約が取れていることが条件となっている。

今回、GWに訪問出来たことはとてもラッキーだったと言える。特にヘリコプターの帰り便の予約が苦労したものの、たまたま運航されることを知った臨時便に乗せてもらうことで何とか確保できた。また、前日まで欠航だったのが、その予定日には何とか運航された。帰り便も比較的天気は良かったので予定通り運航された。とにかく幸運だったと言える。

このGWの記録は2回に分けることにした。今回は青ヶ島までの状況を記録しておく。次回は八丈島での出来事を残しておく。

伊丹空港から羽田へ。空港近くのホテルに宿泊

羽田空港から八丈島空港へ。八丈島へはANAの運行のみである。八丈島空港に着陸するとき、いつもよりスピードが出ていたので、島の短い滑走路で止まれるのかと心配になっていた時、徐々に高度を上げ始めた。風が強く着陸を断念し、上昇体制に移った(Go-around)とアナウンスあり。大きく旋回してから着陸態勢に入り無事に到着。これで30分程度遅延した

八丈島に上陸。初めての島である。何も知らない、行ったことない土地に行くとワクワクする。天気はあまり良くない

今夜のホテルで飲む焼酎を買いに行った。先ずは「八重椿」

確か八丈空港道路だったような。島の主要道路には雰囲気の良い道も多い

帰りのフェリー乗り場「底土港(そこどこう)」の下見に行く

「底土港」とは、島の間逆にある「八重根港」

上の4つの握りは八丈島の島寿司。魚の種類が違う。魚の寿司種を醤油ベースのたれに漬けてヅケにしたもの。小笠原の父島などでも食べられる。沖縄の南大東島北大東島の島寿司(大東寿司)は八丈島がルーツとも言われてる

東京都八丈市庁舎にある八丈島歴史民俗資料館

気温は東京都内と変わらない。滞在中はそんな気温だった。暑いだろうと思って薄着で訪問していたが、夜は結構涼しかった

八丈島空港。片隅に東邦航空の「東京愛らんどシャトル」(ヘリコプター)の受付窓口がある。搭乗はANAの搭乗口と兼用

ヘリコプターに乗るのは3度目なので多少緊張する

右側が八丈富士。その手前に八丈島空港。左の島は無人島の八丈小島

八丈小島

青い海の上を約20分飛行するが、大海原の上での飛行は結構怖かった。何かあったら海に落ちるしかないなと・・・座席の関係でうまく写真を撮ることが出来なかったが、断崖絶壁の青ヶ島

青ヶ島ヘリポート

乗客を降ろし、すぐに新たな乗客を乗せて飛び立つ。また八丈島に戻る

先ずはレンタカ―を確保、民宿に顔を出してご挨拶。一番初めに向かったのは、青ヶ島最高峰の大凸部(おおとんぶ)

大凸部から見下ろす二重カルデラ。壮大な光景は筆舌に尽くしがたい

周りの海も美しい。先ほど着陸したヘリポートも見える

神子の浦展望広場

もうひとつの展望所として、尾山展望公園がある

先ほどの大凸部と少し角度が変わる。内輪山の丸山も良く見える

青ヶ島村役場。今日は休日

カルデラ斜面、平成流し坂トンネル手前からの眺望

三宝港。カルデラの中からトンネルを潜り抜けたところに出現する。この港にいたる島の外側斜面の道は落石により長年通行止めとなっていて、集落からのアクセスはこのトンネルのみである。島の海の玄関口だが、港は急崖の下にあり、コンクリートによる”のり面保護”の様子がすごい。大きなテトラポットや漁船の引揚クレーンなどもあり、普通の港ではないことを実感する

カルデラ中央の「丸山」のふもとの池之沢地区に噴気孔群がある。地熱により山肌から水蒸気が噴出している。これらの火山噴気孔は「ひんぎゃ」と呼ばれている。ここには地熱を利用したサウナもある。写真は卵やイモなどを蒸かせる地熱窯というもの

これは小笠原の父島や母島固有の木生シダであるマルハチか?ここにも自生しているようなので驚いた。群生していたわけではなくポツンとあった

これまで内輪山の中の様子

途中で通行止めになる外輪山外側斜面の道

青ヶ島郵便局

村唯一の商店。レンタカーなど幅広く経営されている。この島特産のお酒は「青酎(あおちゅう)」。唯一と言えばこの島にも教育用の信号機が一か所あった

日が沈むころの平成流し坂トンネル手前からの眺望

商店で売っていた絵葉書。写真の右下の港が三宝港。そそり立つ島の右側が二重カルデラ。集落は左側の高台に集まっている

青ヶ島ヘリポートの受付窓口

八丈島へ戻るヘリコプター

このヘリコプターが遅延したので、既に次の便の乗客やお見送りの人たちが集まっている

もうすぐ八丈島空港。沿岸の黒いところは溶岩

八丈島空港

(つづく)